これまで数々のカメラの持ち運び方法を試してきた筆者ですが、どんどん新たなアイテムが出てきたりして、カメラ選びと同じくらい沼が深いカテゴリーでもあります。
最近のお気に入りは leofotoの「SP-01」というクイックリリース(ストラップ)ですが、どうやら「QDスイベル」というアイテムがベースになっているようです。
この「QDスイベル」を使ったカメラの持ち運びが非常に快適だったので、手軽に使用できる製品の組み合わせや使い勝手を紹介したいと思います。
QDスイベルとは?
QDスイベルはワンタッチで着脱が可能なアタッチメントで、もともとはガンスリングのアタッチメントとして使われているみたいです。
流通している多くの製品はモデルガン用のレプリカ品のようですが、使い勝手はそれほど変わらないと思っています。
QDスイベルは、アダプターを対応したQDホールに差し込むことで容易に着脱ができます。
アダプターから突起したボールが、QDホールの溝に引っかかるというシンプルな機構ですが、意外にも強固に固定されます。
このQDスイベルをカメラ用のクイックリリースとして使うメリットとしては…
- 収納時などに邪魔になりがちなストラップを素早く着脱することができる
- お気に入りのストラップをクイックリリース化できる
- アダプターがコンパクトで見た目がスッキリしている
- (プレートさえ付けていれば)複数台のカメラでストラップを共有できる
- コストパフォーマンスに優れている
といったものが挙げられます。
必要なアイテム
まずはQDスイベル自体が必要になります。
これは「QDスイベル」と検索をかければいろいろと(主にモデルガン用の製品)出てきますが、カメラ用に使うのであればコンパクトな下記のような製品が最適かなと思います。(筆者も使っています)
次にQDスイベルに対応した(QDホールのある)三脚プレートを準備します。
筆者はleofotoのプレート「NP-65」を使っていますが、他にもSWFOTOのプレートが種類も豊富でコスパも良いのでオススメです。
あとはカメラを携帯するためのストラップを用意します。
これは基本的にどのストラップでもいいと思いますが、筆者は複数メーカーの製品を用途によって使い分けています。
詳細は後述しますが、ネックストラップはオススメできないのでスリングストラップ推奨です。
ロープタイプのストラップは捻れにくくて、使っていないときは結んでコンパクトにできるので個人的にはベストチョイスかなと思います。
シンプルな見た目ですが、飽きのこないデザインもオススメポイント。
筆者は「cam-in」の125cmの製品を使用しています。
BLACK RAPID「CROSS SHOT」には Leofotoの「SP-01」のアダプターを移植しています。
こちらは、CROSS SHOTを切断と縫製するという少しの手間がかかります。
アダプターに関しては、Leofotoの物を使っていますがストラップ幅が合えば下記リンクのような製品であればなんでもいいと思います。
QDスイベルを移植することで、CROSS SHOTの “クイックリリースなのにクイックに取り外しできない” という弱点を克服したストラップシステムが完成します。(なお、こちらは現状復帰できなくなるので推奨しません)
BLACK RAPIDのストラップは使い勝手に関しては最高だと思っているので、着脱が快適になれば鬼に金棒です。
みんな大好きPeak designのストラップ「LEASH」もかなり相性が良いように思います。
ただ、普通に使ってしまうとアンカーリンクスとQDスイベルというクイックリリースの重ね付けになってしまいます。
あと、筆者はアンカーリンクスの細々しい見た目が嫌いなアンカーリンクスアンチなので、こちらも改造を施します。
LEASHのアダプター部をニッパーでぶった斬って、Amazonで流通しているDリングを移植します。
筆者は21mm幅の黒いチタン製Dリングを採用しました。
これで、LEASHの機能性を損なわずに先端部がスッキリします。
当然ですが、こちらも現状復帰は困難なので、採用される場合は自己責任でお願いします。
長さ調整がスムーズで、着脱がワンタッチで、見た目もスマートという、非常に実用性の高いストラップが完成します。
プレートさえカメラに装着しておけば、用途に応じてストラップを交換することも簡単なのでこれ以上のストラップシステムは無いかなと思っています。
少し特殊ではありますが、SIGMA fpであれば Leofotoの「QDM-1」を使うことで、縦吊りスタイルでの運用もできます。
QDM-1が付くことで見た目のスマートさは少し損なわれるものの、これはこれで便利。
強度について
心配な強度に関しては、2年近くこのスタイルで持ち運んでいますが、今のところカメラが外れて落下したとか、アダプターが摩耗してガタつくなどもありません。
大型の望遠レンズなどで試したことはありませんが、筆者の使用しているQDスイベルの商品説明には300kg?まで耐荷重があるようなので、もしかしたら無敵なのかもしれません。
イマイチなポイント
QDスイベルの構造上、取り付けたカメラは逆さ吊りの状態になります。
手を自然に下ろした位置にグリップがあるので速写性としては優秀ですが、その構造上、ネックストラップとの相性は良くありません。
基本的にはスリングタイプのストラップで運用する必要があるので、ネックストラップ派の人にはオススメできません。
あとは、専用のプレートは厚みがあるため、コンパクトなカメラにはあまり似合わないってこともデメリットかなと思います。
最後に
筆者はカメラにストラップが付きっぱなしの状態があまり好きではなく、いろいろとクイックリリースを使ってきたのですが、ストラップ運用をするなら「QDスイベル」はかなり便利でした。
クイックリリースは Peak Designの「Capture」を代表としたホルスタータイプのものが多く流通していますが、“簡単に取り外しできるストラップ” もなかなか快適なので参考にしてもらえたらと思います。
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