APS-Cユーザー、フルサイズについて考える。

COLUMN

カメラを始めて早4年目に突入し、カメラ市場もかなり変化したように感じる。そんな中で気になるのはやっぱり “フルサイズミラーレス” だ。

僕はカメラを始めてから現在まで、「APS-C」のセンサーを積んだカメラばかりを使ってきた。(厳密に言うと若干フルサイズをかじったこともあるが)

APS-Cというセンサーサイズに全く不満はないが、やはり写真を撮っているとさまざまなシチュエーションでフルサイズを意識することはある。

そこで、文章にすることで少し頭の中を整理しようと思う。この記事は僕の “フルサイズ欲しいなぁ”という戯言に過ぎないが、少しお付き合いいただけるとありがたい。

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フルサイズを検討している理由

レンズ交換がめんどくさい

いきなりだが、これがなによりの理由だ。
僕は単焦点レンズをメインに使用している。それはやはりズームレンズと比べて単焦点レンズは画質やボケの作りやすさなどの点で有利だからである。(ボケについてはフルサイズだからボケるというわけではないが、ここでは深く追求しないことにする)

ただ、やはりシチュエーションに合わせて画角を変えるためだけにレンズ交換をする必要があるのは非常にめんどくさい。撮影のテンポが乱れるのはもちろん、誰かと写真を撮りに行っている時にレンズ交換を待たせるのは意外と気を使う。

そこで考えたのが、「フルサイズでズームレンズを使う」ということである。
いわゆる “大三元” と言われる解放F値が「2.8」のレンズを使えば、僕が簡単に調べた程度ではAPS-Cでいう「F1.8」に相当するボケ感を得られるらしいし、APS-Cでいう大口径の単焦点レンズを複数持ち歩くのに匹敵するのではないか?と愚考している。

ボケるレンズが良いレンズというわけでは無いが、「XF16-55mm F2.8 R LM WR」のようなAPS-Cのズームレンズも使っていた経験から、ボケ感も含めて描写があまり物足りなかった。
結果的に今のような単焦点プレイヤーになったのだ。

理論上の話ではあるが、フルサイズのズームレンズでAPS-Cの単焦点レンズと同等の描写が期待できるなら、レンズ交換の手間が省けて快適だろうなと思っている。

持ち出す機材をシンプルにしたい

今までは “フルサイズは機材が重たくなる“ ということから遠ざけていたが、APS-Cでもレンズを多数持ち歩くと結果的に機材の重量は増える。

それなら、機材単体が多少重くてもフルサイズのボディとズームレンズ1本に集約して持ち歩く機材をシンプルにした方がスマートだと思っている。

APS-Cであればトータルのシステムはコンパクトにできるが、現状は意外と機材が増えてコンパクトとは言い難い状態だ。持ち出しても使わないレンズもあったりするし、機材がシンプルになればカメラバッグの中身もスッキリするし快適になる未来しか見えない。

フルサイズの “画質” に触れてみたい

”画質の良さ“ を求めてフルサイズを検討しているわけではないけど、やっぱりフルサイズの画質には興味がある。ダイナミックレンジの広さによる階調の良さ、高感度耐性など、APS-Cにはない魅力があるのも確かである。

画質に関しては、現在のFUJIFILMのカメラでも全く不満はなく、僕の知っている範囲でも魅力的な写真を撮るFUJIFILMユーザーもたくさんいる。

とは言っても、カメラを嗜む身としてはフルサイズに憧れがあるし、僕の写真に何か変化を起こしてくれないかと少し期待してしまうのも確かだ。

APS-Cの機材がフルサイズの機材とあまり価格差が無くなってきた

ここ最近ではAPS-Cのミラーレスカメラもハイスペックになってきているものの、価格もフルサイズのエントリー機と大差がない。
今後APS-Cがさらにハイスペックになったとしても、センサーサイズという物理的なアドバンテージは埋められないだろうし、それなら将来性のあるフルサイズに手を出してみるというのもアリだなと思っている。

僕の偏愛するFUJIFILMも「XF50mm F1.0 R WR」というとんでもないスペックのレンズを発表したが、サイズや価格もとんでもないものだ。正直ちょっと興味はあるけれど←

「XF56mm F1.2 R」のようなバランスの取れたスペックのレンズを作れるメーカーでも、フルサイズに対抗するにはここまでしなきゃいけないんだなと感じたエピソードでもある。

少し話が脱線したが、APS-Cもフルサイズに追いつくためにコンパクトさや導入しやすい金額と言った、APS-C機の魅力が薄れつつあるのを感じている。

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気になるフルサイズミラーレスカメラ

僕が現在愛用しているFUJIFILMの「X-Pro3」はセンサーサイズなんてどうでも良くなるくらいデザイン・質感が良く、写真を撮るのが楽しくなるカメラだ。

今まで使用してきたカメラの中でも最も気に入っているし、今後もそれは変わらないと思う。もしあるとすれば、X-Proシリーズの後継機くらいだろう。

フルサイズを導入するとしても、そのカメラは「サブ機」という立ち位置になる。モノとしての性能や所有感ももちろん重要だが、メインカメラを支える利便性や快適性はさらに重要となる。X-Pro3がかなりクセのあるカメラだからなおさら。

ここで気になるカメラをいくつか挙げてみた。読者の方にもぜひ一緒に悩んで欲しい。

SIGMA fp

そのコンパクトさからかなり話題を呼んだ「SIGMA fp」。

ボディがコンパクトということでサブ機としてはかなり良い選択肢だと思っているが、正直気になるポイントの方が多いカメラでもある。

ファインダーが無いこと、液晶画面がチルトしない、手振れ補正を搭載していないなど、写真撮影において便利な機能が全く搭載されていない。また、映像作品としての評価はかなり高いようだが、写真においてはあまり特徴がないようにも感じる。

僕が使いたい大三元ズームレンズ(このマウントで言うと、SIGMAの24-70mm F2.8)との組み合わせを考えても、アンバランス感は否めない。

現時点ではサイズ感くらいしか魅力を感じないが、SIGMA fpユーザーにはぜひオススメポイントを教えていただきたい。

SONY α7C

最近勢いが止まらないSONYから発表されたコンパクトなフルサイズミラーレス「α7C」。

α7シリーズのファインダーを省略したα6000番台のようなデザインで、かなりコンパクトに仕上げてきたSONYすごい。

スペックも大ヒットモデルのα7IIIと同等で、豊富なレンズラインナップがあるEマウントというのも魅力的だ。SONYはAFも優秀だし、多くのユーザーが使っているほどの信頼感もあるから導入して後悔することはほとんどないだろう。価格も良心的だ。

気になるポイントとしてはバリアングル液晶だ。

最近のミラーレスはYouTuberを意識しているのか、バリアングル液晶を搭載することが多くなってきた気がするが、個人的にはチルト液晶でいい。いや、チルト液晶がいい。
動画で自撮りするならともかく、スチル撮影においてはバリアングル液晶は全くスマートじゃない。

まぁ、バリアングル液晶が嫌だというのは個人的な好みの問題で、それ差し引いてもコンパクトなボディ、豊富なレンズラインナップ、EVFや手振れ補正も普通に搭載しているという、僕のサブ機として欲しい条件は完璧に揃っている。

SONYの描写があまり好みでなく、一度SONY離れしている身としては仲良くできるか不安だが、かなり有力候補ではある。

Panasonic LUMIX S5

最近フルサイズ市場に参入してきたPanasonicの最新モデル「LUMIX S5」。

LUMIXのS1シリーズはかなり攻めた価格設定とボディのゴツさで眼中になかったのだが、最新モデルのS5はエントリーユーザーにも優しい価格とサイズ感で、LUMIXに対するイメージが変わった一台だ。

何よりも、僕が以前使用していたFUJIFILMの「X-H1」の面影を感じるのもじわじわと気になっている理由でもある。X-H1に未練がある僕としてはデザインが似ているだけでも気になる存在だし、かなり手に馴染む予感がしている。

Panasonicは純正レンズも手が出しにくい価格設定だけど、S5はLマウント規格なのでSIGMAのレンズが使えるし、レンズの入手に苦労することも無いだろう。

こちらも高性能の手振れ補正を積んでいるし、EVFのスペックも良好だ。ダイヤル類も多く、操作性も期待できる。

今回の候補のなかでも最も期待値の高いカメラであるが、サブ機としてバッグに入れておくには比較的ボリューミーではある。まぁ、身軽なX-Pro3との棲み分けができるし良いかもしれない…。

あとはバリアングル液晶。どいつもこいつも…と思ってしまったが需要と供給なのだろう。僕にとっては邪魔な仕様ではあるが、カッコいいから我慢してしまうかもしれない。

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最後に

かなり長々と文章にしてしまったが、ここまでちゃんと読んでくれる人はかなり少ないだろうなと思いながらこの記事を書いている。

今回の記事を要約すると、「写真のクオリティーに妥協することなくズームレンズを使って快適に写真撮影をしたい」ということなのだが、なぜここまで長くなったかは自分にも不思議だ。

フルサイズを導入するにあたって僕の機材をほとんど手放すことになるため、経済的な問題はあまりないのだが、Xマウントのレンズにも愛着があるから悩ましい。
フルサイズを導入することで僕の写真が革新的に進化することはないだろうけど、レンズ交換の手間が省けることで撮影時のストレスが減ることを想像するとなんとも魅力的である。

丼

ツレに「ちょっと待ってね、レンズ変えるから」というのが大幅に削減できるのだ、それだけでも素晴らしいとは思わんかね。

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