X100シリーズで切り撮る50mmの標準域|専用テレコン「TCL-X100Ⅱ」レビュー

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個人的に最強のスナップシューターだと思っている「FUJIFILM X100F」。

X100Fは換算35mmの画角で、寄っても良し・引いても良し、風景からポートレートまで、なんでもこなす万能なレンズがついています。

そのオシャレなルックスから、美しい画を吐き出す…なんとも優等生なコンデジです。

FUJIFILM X100Fレビュー|日常にちょっぴりの特別をくれるコンパクトカメラ
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X100Fが気に入り過ぎて「違う画角でX100Fを使いたい。」なんて思ってしまったが最後、X100シリーズ専用のテレコンバージョンレンズ(通称テレコン)に手を出してしまいました。

今回は、僕の大好きなX100Fにテレコンを付けて使ってみたレビューをお届けしたいと思います。

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TCL-X100Ⅱ のスペックと外観

TCL-X100Ⅱの倍率は1.4倍。23mm(換算35mm)のX100Fのレンズを、33mm(換算50mm)相当にできます。

重量は約180g。レンズとしては軽いですが、金属の塊って感じで見た目以上にずっしりしています。

レンズのフィルター径は67mm。そこそこの大口径レンズと同じくらいの径ってことに驚き。

最短撮影距離はレンズ先端から14cmとかなり寄れるので、物撮りとかちょっとしたマクロ撮影に使えたりします。X100Fの万能さは健在ですね。

実際に装着した感じがこちら。さすが純正だけあって、X100Fと素材の質感、色味とかはバッチリで統一感がすごいです。

テレコンとボディのアンバランスなサイズ感は好みが分かれそうですが、個人的にはミスマッチな感じがとても可愛く見えます(笑)

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作例

画角が35mmから50mmになったことで、

  • 歪みが少なくなって、直線がより直線になった
  • 少しだけボケが作りやすくなった
  • 少しだけ圧縮効果が出る

って感じですかね。
どれもわずかな変化ですが、画角の違いを楽しむには十分な変化です。

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使用感

実際に純正テレコン「TCL-X100Ⅱ」を使ってみた個人的な感想を。

美しい画質は維持したまま、X100シリーズの描写

フィルターでも装着したら画質が落ちるみたいな噂もあるのに、コンバージョンレンズなんてごっついレンズ装着したらめっちゃ画質落ちるんちゃうの?なんて思っていましたが、画質の劣化は全く感じませんでした。

解像感とか色ノリとかもX100Fのまま。絞り開放での柔らかい描写とか、たまにボケがざわつく現象とかX100Fらしさもちゃんと残っています。

ちゃんと ”X100Fクオリティ” で写真が撮れるのには驚きました。

フロントヘビー、だがそれも良い

約420gのX100Fに対してレンズの重量は180gと、重量だけをみるとバランスが悪いわけではないですが、感覚的にはレンズがめちゃくちゃ重く感じる。まさにフロントヘビー。

カメラを構えた時の重量感や、首からぶら下げている時の重量感も小型ミラーレスとそんなに変わらないくらいだと思います。

重量やレンズが付いた分の体積を考えると、X100Fの携帯性が完全に損なわれます。デフォルトのX100Fがいかに携帯性に優れているかを痛感します…(笑)

でも、良いところも。

お世辞にもホールド性の良いとは言えないグリップのX100Fですが、テレコンを付けることで撮影時にがっつり構えることができます。

このテレコンは先端に向かって広がっていくような構造なので、手を添えたときに意外とフィットします。

手振れ補正の無いX100Fでは構えた時の安定感は重要な要素ですね。

やっぱり取り外しはめんどくさい

X100Fのテレコンは、通常のレンズ交換式のカメラと違ってネジネジして固定するタイプ。

撮影するシチュエーションごとにいちいち交換するのは、結構めんどくさいです。

これに関しては、もう少しどうにかならんかったのかと疑問でしたが、まぁレンズ交換をするようなカメラじゃないので仕方ないですかね。

それと、取り外しの手間よりも、いつかネジ山を潰さないかがほんとに不安になります。これ、修理とか出したらレンズごと交換とか言われるんだろうか…。

作品撮りにも使える

X100Fの通常の画角が35mmと、どちらかと言えば広角寄りになっています。

この35mmの画角って、被写体との距離を引くと余計なものが映り込むし、寄ると変に歪みが出てしまうので、個人的には距離感とか構図が難しいと感じる部分があります。

でも、このテレコンを使うことでバイクの撮影とか物撮りでは扱いやすい標準画角になるので、”画角のクセ” みたいなのが出にくいです。

最短撮影距離の優秀さも相まって、レビュー記事のほとんどがX100Fとテレコンの組み合わせで撮ったものを使用しています。

X100シリーズには換算28mmにできるワイコンもある。

ちなみに、X100シリーズには画角を広角(換算約28mm)にするワイドコンバージョンレンズ「WCL-X100 II」もあります。

iphoneのカメラの画角に近いと言われていて、馴染みやすい人も多い画角だと思います。

X100Fで広角側も欲しい、なんて言う欲張りな人にはうってつけですね。

レンズ沼にはまらないためにコンデジを買っても、しっかり沼にはめようとするFUJIFILM…。さすがですね。

最後に

テレコンによって標準画角を手に入れたことで、X100Fの出番がグッと増えました。(その反面、X-H1の出番は激減しましたが…)

レンズの交換が少しめんどくさかったり、ボディのバランスが少し悪かったり…。ちょっと気になるところはあるけど、お気に入りのX100Fで撮れる写真の幅が広がるのはとてもありがたい。

この記事では割としっかり文句をつけてますが、なんだかんだでかなり気に入っています。

同サイズ感、同スペックくらいのミラーレスもたくさんあるけど、”あえてX100Fとコンバージョンレンズ” を選ぶのも悪くないかもしれないですね。

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