カメラ好きなら言わずと知れたメーカー「Peak Design」。
カメラ関係のアクセサリーからカメラバッグなど、豊富なアイテムをラインナップしている。
特に人気なのが「アンカーリンクス」という独自のクイックリリースを採用したストラップシリーズだ。
今回は、その中の「LEASH」というストラップをレビューしていきたい。
概要
LEASH(リーシュ)は、Peak Designのストラップシリーズの中で最も細身のストラップで、軽量なミラーレスやコンデジで使用するのに適したストラップだ。
カラーは筆者が購入した「ブラック」の他に、「アッシュ」「ミッドナイト」「セージ」が存在する。
長さ | 83〜145cm |
幅 | 19mm |
重量(アンカーリンクスを除く) | 86g |
ストラップ先端はPeak Design独自のクイックリリースシステムである「アンカーリンクス」のアダプターとなっている。
ワンタッチで着脱する事ができ、他のアイテムとの互換性があったりと利便性の高いクイックリリースだ。(ちなみにアンカーリンクスの耐荷重は90kgとなっている)
このストラップの最大の特徴は、ワンタッチで長さ調整ができるアジャスター機構だ。
ツマミを持ってストラップ上を滑らせる事で簡単かつ素早く長さ調整することができる。ストラップが余ってヒラヒラとすることもなく、アジャスターも2か所あるため向きを気にする必要もない。
ストラップ自体はナイロン製で、シートベルトのような光沢感のあるしなやかな素材だ。安っぽいザラついたナイロン素材と違って高級感がある。
この他のシリーズには「SLIDE」「SLIDE LITE」というストラップがラインナップされている。
太さやアジャスターの仕様、クッションの有無などが異なるので、仕様している機材や使い勝手などを考慮して合いそうな物を購入すると良いだろう。
カメラへの装着
カメラに装着するにはアンカーリンクスを使用する。
最近のカメラに多い丸型のアイレット(ストラップホール)の場合、アンカーリンクスをそのまま通すこができないため、三角環などを介して装着する必要がある。
一部のカメラに採用されているスリット型アイレットであればそのまま付けることができる。
カメラの両サイドにアンカーリンクスを付けて、ストラップを短めにすることでネックストラップとして使うこともできるし、長めに調整することでショルダーストラップとして使うことも可能だ。
付属のプレートを三脚穴に装着することでカメラの底面にアンカーリンクスを装着することもできる。
カメラの片側と底面にアンカーリンクスをつなげることで、ショルダーストラップとして使用する際にレンズが下を向くようにもできる。
別売りのアルカスイス互換プレート(スタンダードプレート、デュアルプレート)でも同様にアンカーリンクスを付けることができるため、三脚を利用するユーザーにはこちらがオススメ。
使用感
ストラップとしての利便性が高い
LEASHはとにかく、他のストラップには無い簡単な着脱機構と長さ調整機構を備えた利便性の高いストラップとなっている。
ストラップの長さを調整したい場面は意外と多くあるし、カメラバックや防湿庫にカメラを片付ける場合もできればストラップは外したい。そんな地味だけど気になるポイントを見事に突いてきた製品だ。
また、長さを調整したりアンカーリンクスの固定箇所を変えることで、異なるスタイルでカメラを携帯することができるのも非常に使い勝手が良いポイントだろう。
ストレスの少ないしなやかな質感
個人的に気に入っているポイントが、ストラップの質感だ。
LEASHはナイロン独特のゴワついた感じが無く、非常にしなやかな素材が用いられている。
そのおかげかアジャスターも滑らかに動くため、長さ調整もスムーズに行うことができる。
肌に触れた際の不快感も少なく、カメラを構える際の服との摩擦による抵抗感も少ない。
ストレスの少ない使用感は非常に快適だ。
アンカーリンクスの存在感が気になる
LEASHに採用されているアンカーリンクスは着脱が簡単で便利だが、クイックリリースのアタッチメントとしては少し存在感が気になる。
それほど気にならない人が大半だとは思うが、カメラに付いているとでんでん太鼓にしか見えなくてデザイン的にもあまり好きにはなれない部分だ。
応用編
アンカーリンクスを短くする方法
アンカーリンクスをカメラにつけた際の長さが気になっている人も少なからずいると思うが、そのアンカーリンクスを(ほんの少しだけ)短くする方法がある。
アンカーリンクスの紐を通した後、輪っか側を一度捻ってから接続部を通すことで少しだけ短くできる。
アンカーリンクスを1か所だけで使用する方法
LEASHをカメラと接続するには基本的にアンカーリンクスを2か所繋げないといけないが、LEASH本体にアンカーリンクスを付けておくことで、カメラとは1か所繋げるだけで接続することができるようになる。
中型〜大型のカメラなどでは少し不安感があるが(アンカーリンクスの耐荷重的には大丈夫だけど)、コンデジなどの軽量なカメラであればこちらの方法で運用する方が快適かもしれない。
※ あくまで“こんな方法もできるよ”という紹介だけなので、この方法をするのは自己責任でお願いします
他のクイックリリースと組み合わせで使用する
前述した「アンカーリンクスでんでん太鼓問題」がどうにかならないかといろいろ考えたのだが、他のクイックリリースと合わせて使うと更に快適かつスタイリッシュに使用することができることに気付いた。
Peak Design「Capture」との組み合わせ
Peak Designの「Capture」はベルトやバックパックのショルダーハーネスに固定して使用するカメラホルスターだが、ボルト部分にアンカーリンクスを通すことでLEASHと組み合わせることも可能だ。
これで、Captureのスムーズな着脱機構とLEASHの伸縮機構の良いとこ取りができる組み合わせとなる。
ただ、構造的にネックストラップとしては使いにくいため、基本的にはショルダーストラップでの運用となるだろう。
「FALCAM F38シリーズ」との組み合わせ
「FALCAM F38シリーズ」は専用のプレートとクランプを使用するクイックリリースで、その中の「カメラストラップクリップ」はカメラストラップをつけることができるアイテムとなっている。
F38シリーズの豊富な互換性のあるアイテムとLEASHの便利さが共存できる組み合わせだ。。
「Leofoto SP-01」との組み合わせ
Leofotoの「SP-01」は専用のプレートとストラップを利用するクイックリリースだ。
これはかなり特殊な方法だが、筆者はこのストラップのアダプター部分だけ切り離してLEASHと合わせて使用している。
Leofotoのクイックリリースは精度が高く、着脱もスムーズに行えるため最も使い勝手が良い。
この使い方はSP-01の現状復帰ができなくなるし、わざわざ真似する人はいないだろうが、個人的にかなり気に入っている組み合わせだ。
最後に
「LEASH」はカメラストラップの中でもダントツで高い完成度のストラップだ。
ワンタッチで着脱と長さ調整ができる快適性は、一度使うと手放せなくなるだろう。
筆者も色々とストラップを使ってきたが、機能性だけで選ぶならPeak designのストラップシリーズ一択だ。前述したように、わざわざ他のクイックリリースと組み合わせてまで使うほどには気に入っている。
一般的なカメラストラップと比べて少し高めの価格設定だが、一度は試す価値のある製品だと思う。
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