FUJIFILMの「X-Eシリーズ」の最新型となるX-E4は、これまでのカメラになかった“徹底的に削ぎ落とされたボディデザイン”が特徴のカメラだ。
そのデザインに惚れて、僕も愛用しているカメラの一つとなっている。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/c2449d2e0684f6bf9b7ec96ec1d93b7a-160x90.jpg)
これまでのFUJIFILMのカメラにも当たり前にあったグリップやサムレストまでも廃され、シンプルでありながら洗練されたデザインが個人的にはかなり気に入っている。
ただその一方で、ハンドリングはあまり褒められたものではない。特に大口径の単焦点レンズやズームレンズとの組み合わせは見た目的にもアンバランスでもある。
後付けのアクセサリーとして専用グリップもあるわけだが、純正品は正直値段が気になる(高い)。
本来ならば迷わず純正品を購入するところだが、最近は純正品よりも圧倒的にコスパの優れたサードパーティー製の物もあったりする。
今回はそんなコスパ抜群のハンドグリップを購入してみたので、簡単にレビューしていこうと思う。
JJC「MHG-XE4」の概要
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001971-1024x473.jpg)
今回購入したのは、「JJC」というメーカーから発売されているX-E4専用のメタルハンドグリップだ。
JJCはカメラ関連のアクセサリーを高コスパで発売しているメーカーで、僕の愛用しているFUJIFILMの製品に使えるアクセサリーも多い。
このハンドグリップは純正品の半額以下の金額で購入することができる、驚きのコストパフォーマンスだ。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001974-1024x408.jpg)
まず外観だが、構造はよくある後付けのハンドグリップと同様にベースプレートがあり、そこにグリップが取り付けてある。
ベースプレートのサイズは実測で 横:約122mm × 奥行き:約44mm(最大部)× 厚さ:約8mm となっている。
メタルハンドグリップというだけあって、全体的に金属製だが、グリップの部分のみ革のような素材だ(本革かどうかは不明)。
金属製だと重さが気になるが、このハンドグリップは 重量:約70g とそこまで重くない。
ただ、X-E4に装着すると 約434g(本体:約364g)となり、X-Pro3やX-S10とそれほど変わらない重量となる。
グリップをつける前提なら、始めからグリップがちゃんとある機種を選ぶのが最善な気もする。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001977-1024x462.jpg)
カメラへは底面のネジで固定する。ツマミがあるため工具がなくても取り外しができるのはかなりありがたい。
もちろん、マイナスドライバーやコインなどでしっかり締めることもできる。
裏面はバッテリーとSDカードを取り外すためにくり抜いてあり、三脚ネジも備える。
良く見るとストラップホールやマイク部の穴もある。格安なのに細かい部分もちゃんとしている。
実際に装着すると
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001978-1024x454.jpg)
X-E4に装着するとこんな感じ。
塗装の質感やグリップ部のシボ加工は異なるが、気になるほど目立つ差ではない印象だ。
少しだけ背が高くはなるが、横方向へのでっぱりとかはないため大きさの変化もそれほど感じない。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001980-1024x581.jpg)
感心したのは、そのフィッテイング。カメラの側面や後面に対してハンドグリップのベースプレートがツライチになっている点だ。
カメラを握った時の違和感が無く、見た目的にも美しい。
サードパーティー製の格安グリップとは思えないクオリティに仕上がっている。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001981-1024x473.jpg)
当然だがハンドグリップを装着した状態でもバッテリーやSDカードを取り外すことができる。
ただ、やや奥まっている位置にあるためSDカードは少し取りにくい。これに関してはどのハンドグリップでも同じことだろう。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001982-1024x543.jpg)
ベースプレートはアルカスイス互換となっているため、そのまま三脚にクランプすることができる。幅も広いため、固定の自由度も高そうだ。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2019/05/8bcb367df3cd848ee7a2871b0f4b6d7b-1-160x90.jpg)
JJCのハンドグリップは、全体的な機能としては純正品とほぼ同等だが、細かい造形が少し異なる。
純正品を実際に触ったことがないため詳細な比較はできないが、グリップ部の素材や大きさ(純正品の方が少し大きそう)も違うだろう。
ストラップホールがあったり、固定用のネジにツマミがあったりと、JJCのハンドグリップの方が使い勝手は良いと思う。
また、JJCの方のベースプレートは底面がきちんと掘り込まれたりもしているため、重量も少しJJCの物の方が軽いんじゃないかと予想している。
MHG-XE4の使用感
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001985-1024x521.jpg)
グリップを装着すると「XF56mm F1.2 R」のような大きめのレンズを使っている時の安定感・安心感が違う。
正直、X-E4にはグリップが必要ないと思っていたが、これはこれで良い使い心地だ。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2019/05/mm-1-13-160x90.jpg)
グリップ部の厚さは1cm程度であるため、極端にホールド感が良くなるわけではないが、指の引っ掛かりができただけでもカメラとの一体感は格段に上がる。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/R0001983-1024x522.jpg)
個人的に気に入っている部分が、三脚ネジの位置だ。
グリップを装着することで三脚ネジの位置がレンズの光軸に近づくため、三脚のプレートを付けた時にバッテリーカバーに干渉しなくなる。
また、僕が愛用しているアクセサリーの使い勝手が良くなるのも個人的な最大のメリットだ。
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/04/DSCF2970-160x90.jpg)
![](https://nomber9.com/don/wp-content/uploads/2021/06/f158fbef51718b48f9ce0fff9dda96e3-scaled.jpg)
最後に
JJCの「MHG-XE4」は純正品の半分以下の価格で購入できるにも関わらず、パクリ粗悪品感も全くないクオリティだ。
僕は「XF56mm F1.2 R」や「XF23mm F1.4 R」のような比較的大きなレンズを使うときやPeak DesingのCaptureを使用するときはグリップを装着して、「XF35mm F1.4 R」を付けて身軽に持ち歩きたい時はグリップを外すというような使い分けをしている。
シンプルなデザインが気に入ってX-E4を使っているのに、グリップをつけてしまうと本末転倒とも思うが、せっかく使い勝手を”足し算、引き算”できるのであれば、それを使い分けるのもカメラを楽しむ一つの方法だと思う。
X-E4を買ったものの、ハンドリングに物足りなさを感じているユーザーにはぜひ試して欲しい“足し算”だ。
コメント