SONY FE 35mm F1.4 GM レビュー|最高峰画質の万能広角単焦点

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SONYのEマウントには数多くの「35mm」のレンズがラインナップされていますが、その中でも見逃せないのがSONY最高峰である「GM」の名を冠した「FE 35mm F1.4 GM」。

筆者自身、35mmの焦点距離を最も多用するのですが、今まで使った35mmの中でもスペックと使い勝手が最も優れたレンズとなっています。

今回はそんなFE 35mm F1.4 GMのレビューを作例とともにお届けしたいと思います。

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「FE 35mm F1.4 GM」の概要

レンズ構成10群 14枚
最短撮影距離0.27m(AF時)
0.25m(MF時)
最大撮影倍率0.23倍(AF時)
0.26倍(MF時)
フィルター径φ67mm
外形寸法:最大径x長さ76×96 mm
質量534 g
詳細は 公式HP を参照

レンズの外観は他のGMレンズと共通のデザイン。樹脂メインの筐体ですが不思議とチープさは感じない独特な質感です。

もちろん金属外装の方が高級感はあるものの、素材自体の軽さ・指紋などへの防汚性・温度変化耐性など実用面では優れています。

本レンズには絞りリング、フォーカスホールドボタン、フォーカス切り換えスイッチなども搭載されています。

絞りリングは程よいトルクとドライなクリック感。
側面のクリック切り換えスイッチでクリック感のON/OFFを設定可能となっています。

フードはロック機構付きの円柱型のフードが付属します。
先端部はラバー調の(たぶん)耐衝撃性に配慮した素材が用いられています。

余談ですが、筆者は社外品の角形フードを装着しています。
付属の純正フィルターよりも少し重くなるものの、高級感・デザイン性が優れたフードとなっています。

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装着例

筆者のメインカメラである「α7CⅡ」に装着するとこんな感じ。

比較的コンパクトな機種ではありますが、レンズ自体もコンパクトなのでフロントヘビーな感じはなく、全体的なバランスもそれほど悪くないように思います。

トータルの重量は約1kgと、F1.4という大口径レンズを持ち歩いているとは思えない携帯性の高さが魅力的な組み合わせです。

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作例と使用感

汎用性の高い画角に表現力の幅を広げるF1.4の開放値、直感的なオペレーションができる操作性、(F1.4の大口径レンズとしては)軽量・コンパクトな設計。

F1.4クラスのレンズはポートレートなどの作品撮りに使われる“本気レンズ”のようなイメージがありましたが、日常のスナップにも使いやすいカジュアルさも持ち合わせています。

情報量が多くなりやすい構図でも主題がはっきり浮き上がるような分離感は、ピント面の解像感とボケの美しさが両立しているこのレンズならではの写りだと思います。

これだけ絞り開放でのパフォーマンスの高いと、普通は絞るようなシーンでも積極的に絞り開放を使いたくなります。

オールドレンズなどのような特徴的な描写などは微塵もありませんが、各収差がよく抑えられた現代の最高峰レンズらしい超優等生な写りです。

もちろん絞った描写も素晴らしく、諧調の豊かさや被写体の立体感・質感表現がよりリアリティーのある描写となります。

主観としては、カチッとした少し太めの線になるかなという印象もありますが、3300万画素クラスの「α7CⅡ」と組み合わせてもかなり緻密な写りです。

35mmという画角も相まってスナップから風景までオールラウンドに使えるレンズになっています。

F1.4といえばポートレートということで、絞り開放で人物を撮った写真を並べてみました。

ピント面のキレ・嫌味の無いアウトフォーカス部の滑らかさ・ヌケの良さそれぞれバランスが絶妙で、35mmという画角でありながら中〜遠距離に被写体を配置してもしっかり立体感を感じられる写りです。

35mmは背景の情報処理が難しい画角でもあるので、ボケによって情報量をコントロールできるのも良いポイント。

さすがにF1.8〜クラスの単焦点レンズと比べると大きく重く感じてしまう場面もありますが、やはりこれだけハイスペックなレンズがこの携帯性で使えるのは流石SONYの技術力。

これだけコンパクトなのに写りが良いレンズでありながらAFの速度や精度も良いのだから、文句の付けようがありません。

日常の撮影でも、このレンズの描写に頼るだけで印象的な雰囲気の写真を撮ることができます。

様々なシチュエーションで扱いやすく、家族の大事なシーンなどいざという時にも安心感・安定感のあるレンズでもあります。

(※ プライバシー的に顔出しの作例が出せないのはご了承ください)

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最後に

正直、筆者のようなアマチュア週末パパカメラマンには少し厳しめの価格設定ではありますが、35mmという日常的によく使う画角なのですぐに元が取れてしまうでしょう。

何でも撮れてしまう万能レンズですが、やっぱりポートレートや家族の大事なシーンを印象的に撮りたいという人に手に取っていただきたいレンズです。

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