カメラを持ち運ぶ方法というのは色々とあるが、最も一般的なものはストラップを利用する方法だろう。カメラにオマケで付いてくる付属のストラップで済ませている人も多い。
ただ、カメラバッグや防湿庫にカメラ入れておく際には、ストラップというのは非常に邪魔な存在だ。
そこで僕は「クイックリリース」というものを使っているのだが、これにも色々と種類があって、カメラやレンズと同様になかなかの沼のあるジャンルだ。
そして、金属の塊でギミックのあるアイテムは男心をくすぐる魅力もある、はず。
実際、僕はなかなかの沼にはまっている。
というわけで、今回は僕が使ってきたクイックリリースの紹介をしていきたい。
この記事は、【2nd Roll】カメクラが沼へ誘うAdovent Calendar 2021」の記事になります。
皆さん、カメラや写真についての記事などを書かれているので、僕は少し違う方向のお話をしていこうと思います。
クイックリリースの紹介
Peak Design「Capture」
言わずと知れた有名メーカーであるPeak designの「Capture」は僕が一番初めに手を出したクイックリリースで一番長く愛用したアイテムでもある。
”カメラホルスター“というカテゴリーの先駆けにもなったアイテムで、造りが良く、スムーズに着脱できる快適さが魅力だ。
そして、その所作がなんかスマートでカッコ良い、と思う。
バックパックのスリングに取り付けるか、「プロパッド」というアイテムを利用してベルトに取り付けるかのどちらかの方法でしか使えないが、カメラホルスターとしての使い勝手はダントツだろう。
Peak Design アンカーリンクス「AL-4」
アンカーリンクスも、言わずと知れたPeak Desingの人気アイテム。
好きなストラップをクイックリリース化できるアイテムとして、使っている人も多く見かける。
同社製品で言うと、ネックストラップ、ハンドストラップ、リストストラップなどのラインナップがあるのもポイントだろう。
最近では類似品も多く販売されたりもしているが、ピークデザインのものは耐荷重が90kgと安心感のあるスペックだ。
以前までは黒×赤だけのカラーバリエーションだったが、現在では青、黄、黒と様々なカラーバリエーションがラインナップされている。
BLACK RAPID「CROSS SHOT」
海外ではウエディングフォトグラファーが多く使っているらしいスリングストラップタイプのクイックリリース。
ストラップに大型のラバーパッドが付いていて、重量級の機材を長時間使っていても疲れにくい、いかにもプロ仕様といった製品。
通常のストラップと異なり、カメラと接続しているアダプターがストラップ上をスライドして移動する仕様のため、速写性が優れているのがポイントだ。
カメラ側のアダプターが邪魔だったり、カラビナ状のクイックリリースが使いにくい等、色々と僕の用途に合わなかったが、ストラップ単体の快適性はかなり高く、カメラ関係の仕事をしている人にはぜひオススメしたい。
Ulanzi「FALCAM F38」
Peak Design同様に専用のプレートを利用するタイプのクイックリリースだが、様々な種類のアタッチメントがあることが特徴の万能プレイヤー。
僕はストラップ専用のアタッチメントをメインに使っていたが、その他にもホルスタータイプのものがあったり、三脚もクイックリリース化できるという多機能性が非常に便利だ。
また、他の製品と比べてもコストパフォーマンスに優れていて、機材一式を統一のクイックリリース化してもそれほどコストがかからないのも◎
価格の割に造りも良く、クイックリリースの入門品としてオススメの製品。
Leofoto ワンタッチストラップ「SP-01」
現在、僕が愛用している製品で、スマートなデザインと精巧な造りが魅力のスリングストラップタイプのクイックリリース。
三脚メーカーの製品だけあって、カメラだけでなく三脚にも対応したクイックリリースで、アクセサリー類も多くラインナップされている。
ストラップ単体が重いことと、価格設定がやや高めであることが少し難点だが、クイックリリースの使い勝手は非常に良い。
比較レビュー
僕の個人的な感想が主だが、少しそれぞれのクイックリリースについて話していきたい。
クイックリリースの使い勝手について
CaptureやF38といった専用のホルスターを利用するタイプのクイックリリースは、カメラをスライドさせるワンアクションだけで素早く着脱できるため、他のクイックリリースと比較しても着脱がスムーズなのが特徴だ。
ただ、上記の二つでも個性が分かれていて、Captureはホルスター側にわずかなゆとりがあり、スムーズに着脱ができる一方で少しガタつきがある。F38に関しては、ホルスターとプレートの設計がピッタリでガタつきがほとんど無い分、着脱の際に少し引っ掛かりを感じる。
どちらもクイックリリースとしては機能しているので、スムーズな着脱感を取るか安心感を取るか好みの分かれるところだろう。
ホルスタータイプのクイックリリースの問題点としては、大型のレンズを使用する場合、着脱の際にホルスターとレンズが干渉することがある。
コンパクトなミラーレスカメラなどでは、底面からレンズがはみ出ている状態になると、レンズとホルスターが接触することがあったりする。
(僕の使用しているLUMIXのS5の場合、マウント部から底面まで離れているため、それほど問題ないけど)
クイックリリースとしては問題なく使える場合がほとんどだが、カメラによってはレンズをぶつけてしまって傷付けてしまうリスクがあるため注意が必要だ。
アンカーリンクスやCROSS SHOT、SP-01といった、専用のアダプターを利用するタイプのクイックリリースの場合、その機構によって使い勝手がかなり異なってくる。
アンカーリンクスは取り外しが簡単だが、カメラの両サイドで固定するため少なくとも着脱にツーアクションは必要になってくる。これはあまりスマートじゃない。
CROSS SHOTに関しては、ロック機構がしっかりしているため安心感はあるが、着脱が少しめんどくさい。
それに対して、SP-01はアダプターの接続がワンタッチでできるため、カメラの着脱がスムーズにできる。クイックリリースの名に恥じないスマートさだ。
他にも、カメラの吊し方も少し違う。
CROSS SHOTとSP-01はその構造上たすき掛けでストラップをする必要があり、カメラも逆さに吊り下げることになる。
それに比べて、アンカーリンクスはアダプターを付ける位置や吊り下げ方など比較的自由度が高い。
クイックリリースの使い勝手については、個人の用途や使用しているカメラ、撮影シチュエーションなどによって異なるため、どれが一番使いやすいというのは一概には言えないのが正直なところだ。
結局のところ自分に合ってそうなものを選んでもらいたい←
デザイン
デザインに関しては、製品単体として見た場合はどれもそれほど悪くないが、どれもカメラと組み合わせも考えて選びたいところだ。
CaptureやF38などのホルスタータイプの場合は、専用の三脚プレートを使うだけのためカメラ側のデザインを崩すことはほぼ無い。ホルスターに関しては、コンパクトにまとまっていて、金属の塊感がカッコ良い。
F38をストラップで使う場合に関しては、カメラの底面に結構な金属の塊が付くことになるため、トータルの見た目はあまり良くないかもしれない。
SP-01は、専用プレートがやや大きめではあるが、クイックリリースのアダプター自体がかなりコンパクトなため、見た目的にはかなりスマートだ。(僕はほぼそれだけの理由で使っている)
今回紹介したクイックリリースの中でも、アンカーリンクスとCROSS SHOTはあまり好きになれなかった。
アンカーリンクスをカメラにつけると、でんでん太鼓のそれにしか見えなくて、ストラップの先端が紐状になるため貧相にも見える。いくら耐荷重が90kgで丈夫とは言え、ちょっとねぇ…
あと、太さが絶妙なせいで、丸型のアイレットが付いているカメラでは三角環などを挟まないといけないのが更にカッコ悪さを引き立てる。
CROSS SHOTも、カメラ側のアダプターがデザイン的にも実用的にもあまり良いものとは言えない。
対応したアルカスイス互換プレートもあったりするので、そちらを使うと解決する問題でもある。
ストラップのデザインはそれほど悪くないと思うので、プロっぽいストラップが好きな人にはオススメだ。
総評
Peak Design「Capture」
Peak design「AL-4」
最後に
クイックリリースは用途にハマると、写真活動がかなり快適になるアイテムだ。
最近では、ジンバルなどを使って動画を撮る人も増えてきたので、そういう人にも便利なのでは無いだろうか。
今回の記事が参考になるかはわからないが、なかなか面白い製品などもあるジャンルなので、色々と試してみて欲しい。
こちらは、しむさん(@46sym)が企画した「【2nd Roll】カメクラが沼へ誘うAdovent Calendar 2021」の22日目の記事になります。
前日の21日目は でこいさん(@frozen_decoy)の記事になります。
でこいさんの物撮りはマジでハイクオリティーなんですが、こういう機材で撮られているんだなぁというのが垣間見れました…
次の23日目は シュンスケさん(@shunsuke333)の記事になります。
いつもガジェットの写真ばかりだけど、家族の写真も良き…
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