僕のRAW現像:バイクの写真はこう触る!編。

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いきなりですが皆さん、RAW現像ってしていますか?

この ”RAW現像” ってもの、「聞いたことはあるけどしたことは無い」って人や、「初めて聞いた」って人もいるかもしれません。

今回は、僕の「RAW現像」の流れを紹介してみたいと思います。
ちなみに今回は僕がよく撮影する ”バイクの写真” をテーマに進めていこうと思います。

と言っても、僕はプロではないので現像テクニック的なことは書けません。
なので、この記事では自分自身の備忘録(バイクの写真は現像が迷子になることも多いので…)も兼ねて、RAW現像ってこんな感じの事ができますよ~ってことが伝わればいいんですが…。

(あくまで趣味でやっている範囲です。少し大雑把な説明もありますが、ご了承ください。)

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RAW現像とは?

そもそもRAW現像とは何ぞやってことですが、よく用いられる表現としては ”調理” って感じですかね。

写真の保存形式には大きく分けて、”JPEG””RAW” というものがあります。

JPEGっていうのは、「お湯を注ぐだけのカップラーメン」、RAWっていうのは「ある程度調理が必要なインスタントラーメン」って言うとわかりやすいような、わかりにくいような…。

つまり、
JPEG: 「お湯を注ぐだけのカップラーメン」 = 撮るだけでOK
RAW: 「ある程度調理が必要なインスタントラーメン」 = 現像と現像をするための準備が必要
って感じです。

というのも、JPEGはそのままスマホやパソコンで再生することができますが、RAWは ”現像” という作業をしてからじゃないと再生することができません。

つまり、現像(調理)をするための、パソコン(鍋)現像ソフト(調味料)知識(レシピ本)が必要になってきます。

カップラーメン(JPEG)はすでに味付けされているので、自分好みの調理(現像)はあまりできませんが、
インスタントラーメン(RAW)は、ある程度自分好みに味付け(現像)することが可能というメリットがあります。

… なんとなく伝わりましたかね?

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僕のRAW現像の流れ。

前置きが長くなりましたが、さっそく始めていきましょう。

まず今回のベースとなる写真、知人のバイク「CBR 250RR」。赤のボディが映えるカッコいいバイクですね。
(画像クリックで、少し大きな画像が表示できます。)

これはいわゆる ”撮って出し” の状態。

撮影時の設定は以下。

  • 使用機材:X-H1 + XF56mm F1.2 R
  • ISO:200
  • ホワイトバランス:AUTO
  • 絞り:F1.8
  • 露光時間:1.3秒

使用したレンズ「XF56mm F1.2 R」は絞り開放がF1.2と圧倒的なボケ感が魅力的なレンズですが、
今回は被写体がバイクなので、ボケ感によって被写体を強調しつつ、カウルのシャープな感じを表現するためにF1.8まで絞って撮影してみました。
(このレンズの解放は、やや柔らかい感じに映ってしまうので…)

ところでこの写真、何となく 緑っぽい 感じがしませんか? これは恐らく 「色かぶり」と言われるもので、撮影した時の光源の影響で写真全体の色調が変わってしまう現象。
蛍光灯などの人工照明を光源とした場合に出現しやすいらしく、この写真の撮影時も夜ということで街灯の明かりによって生じたと思われます。

色かぶりの改善方法としてはホワイトバランス(カメラ側で設定する写真全体の色味)を調整することが一般的ですが、撮影時にいろいろ試してもイマイチ改善されなかったのでAUTOで撮影しちゃいました。

今回はあえて現像がややこしくなりそうなこの写真をベースに選びました。
ここから現像を進めていきましょう。

※ 今回の現像は、Adobeの「Lightroom Classic CC」を使用する前提で進めていきます。

色かぶりの修正、色の調整

この写真、撮って出しの状態では少し ”ジトっ” とした感じ。 でも、この写真を撮影したのは3月の末で、サラッとした爽やかな夜でした。
なので、今回は ”爽やかな夜” の空気感をイメージして現像を進めていきます。

まずは、一番気になる「色かぶり」の修正から始めます。
色かぶりを修正する方法としては、前述した「色温度(ホワイトバランス)」を調整する方法と、「色かぶり補正」を利用する方法があります。
撮影時にホワイトバランスを調整して微妙だったので、「色かぶり補正」を使ってみます。

色かぶり補正は、緑っぽい感じや紫っぽい感じを、逆の色(緑か紫)をぶつけて修正するもの。
今回のベースは全体的に緑っぽいので、紫を当てて修正してみます。

色かぶり補正を+15(+57の状態)

全体的な緑っぽさは薄れましたが、少し黄色っぽさ(暖かい感じ)が出てきましたね。
なので、次は色温度を調整してみます。
色温度は、上げると暖色系(暖かい感じ)、下げると寒色系(冷たい感じ)に写真全体の色味を調整することができます。

今回は、爽やかな感じにしたいので、色温度を下げてみます。

色温度を-500(4000の状態)

だいぶ爽やかな感じになってきたと思います。ですが、逆に紫っぽさが出てきた気がしますね…。
ここで色かぶり補正を再び緑側に振っちゃうと振り出しに戻るので、次は「HSL/カラー」という項目をいじっていきます。

HSL/カラーは、写真の ”色” を調整する項目。
色相は ”色合い”彩度は ”色の濃さ”輝度は ”色の明るさ” って認識で十分だと思います。

現時点で気になる 空の紫っぽさ を減らしていきます。
各パラメーターをスライドすることで調整することができますが、これは ”色を見抜く力” 的なものが必要になるので結構難しいです。なので、簡単な方法を。

左上に表示されているポッチをクリックしてから、色を変えたい部分をクリック。そのままマウスをドラッグすることで局所的に色の感じを変更することができます。

ここでは 「空」の「色味」を変えたいので、空の部分で色相を変更していきます。

ブルーの色相-28、パープルの色相-13

色相を変更したものがこちら。ベースの緑っぽさは消えつつ、青の涼しげな感じが出てきた気がします。
ですが、まだ空の色味が納得いかないので、ブルーの色相のみ下げてみます。

ブルーの色相-43、パープルの色相-13

だいぶイメージ通りの色になりました。まぁ、微妙な差ですが、好みの問題ですね…。
次に、空の色が濃すぎる感じなので、色相と同様の方法で 空の「彩度」を下げていきます。

ブルーの彩度-32、パープルの彩度-14

空の感じは、イメージ通りになりました。

続いて、バイクの ”赤” を調整していきます。
このバイクはこの写真よりももう少し ”明るい赤” な感じなので、彩度と輝度を調整してみます。

レッドの彩度+22、オレンジの彩度+4
レッドの輝度+25、オレンジの輝度+4

これも微妙な差ですが、個人的には満足なので良し…。色の修正はいったん終了。

明るさの調整

次に全体の明るさなどを調整していきます。
ほんとは一番最初に調整すべき項目だと思いますが、明るさは撮影時にある程度思い通りになったので後回しにしていました。(というより、色かぶりが気になり過ぎて、それどころじゃなかった…)

露光量は ”全体的な明るさ”コントラストは ”明暗の差” を調整できます。
その下にある項目ですが、
ハイライトは ”明るいところ”シャドウは ”暗いところ”
白レベルは ”白に近い領域の明るさ”黒レベルは ”黒に近い領域の暗さ” を調整できます。

何となくわかりづらいと思いますので、「ヒストグラム」という項目を見ながら説明してみます。

こちらがこの写真のヒストグラム。
このグラフは左から、黒レベル、シャドウ、露光量、ハイライト、白レベル の順番に表示されています。ちなみに、左端が ”黒つぶれ” の領域、右端が ”白飛び” の領域となっています。
このヒストグラムから、今回のベース写真は「黒つぶれや白飛びはほとんど無いが、全体的に暗い写真」ということがわかります。

試しに、ヒストグラムの山を右にズラすような調整(=明るく)をしてみましょう。

露光量+1.0

結構明るくなりましたね。では、この写真のヒストグラムを見てみましょう。

調整前のものと比べて、山が右にズレたのがわかります。こんな感じで、ヒストグラムを理解すると調整のヒントにもできます。
今回のベース写真は撮影が夜なので、どうしても明るさがシャドウ側に寄るのは仕方ないですが。

では、現像に戻って、明るさを調整していきます。

ハイライト+30、黒レベル-25

夜の暗い感じの中で被写体の明るさを強調したいので、ハイライトを上げつつ黒レベルを下げて明暗差を強めにしました。
これも微妙な差ですね…。僕はいつもこんな小さな差にこだわって現像しているのか…(笑)

明瞭度の調整

全体の雰囲気はできてきたので、ちょっとした ”スパイス” を加えていきます。
次に調整するパラメーターは、「明瞭度」というもの。
(実は、ここの「自然な彩度」とか「自然な彩度」でも色はいじれたりします)

この「明瞭度」っていうもの、コントラストの一種らしいのですが、正確な定義はあまりわかりません。(笑)
簡単に言うと、”くっきり感” って言うとわかりやすい気がします。
バイクのような輪郭がはっきりしている被写体の場合、明瞭度を上げていくと ”立体感” をより表現することができます。

では、ガッツリ上げてみましょう!

明瞭度+70

バイクの立体感ははっきりした気がしますが、なんかギラギラしていて目が痛い…。
背景ボケも少しザワついてしまっている気がします。

実は、この「明瞭度」というパラメーターは、扱いを気を付けないと ”なんかうるさい写真” になってしまうんです。
明瞭度は輪郭をはっきりさせるようなパラメーターですが、背景ボケのような「輪郭のはっきりしないもの」にも適用されてしまいます。

そのため、せっかくのなだらかなボケ感がはっきりしてしまい、”うるさい” 写真になります。

なので僕は、ボケを利用した写真はあえて明瞭度を下げる場合が多いです。
明瞭度を下げたものがこちら。

明瞭度-60

明瞭度を上げた写真と比較して、背景ボケが柔らかい感じになったと思います。
その代わり、バイクの輪郭が少しのっぺりしてしまいましたね。

そこで使用するのが、Lightroomの「補正ブラシ」

右上のブラシっぽいアイコンが「補正ブラシ」です。
これは、調整したいところを塗りつぶして、部分的に明るさや彩度などを調整することができるツール。
今回の写真では、バイクのみを塗りつぶして明瞭度を調整していきます。

バイクのみを塗り塗りしたのがこちら。

赤く塗りつぶされた部分が、補正ブラシで選択した部分になります。
(ちなみに、下の「選択したマスクオーバーレイを表示」にチェックを入れると、選択範囲がわかります)
補正ブラシでマスクできたので、明瞭度のパラメーターを上げていきます。

バイクのみ補正ブラシでマスク、明瞭度+70

全体の明瞭度を下げた分、補正ブラシでの明瞭度は高めに上げています。
これで、背景ボケを柔らかくしつつ、バイクの輪郭もはっきりした気がします。
僕はめんどくさいので、あまりこの方法はやりませんが、もっと簡単な良い方法があれば教えてください(笑)

仕上げのフィルムシミュレーション

では、仕上げに「プロファイル」を当てていきます。
プロファイルっていうのは、写真全体の基本となる色を設定するものです。

”基本となる色を設定” って言ってるのに最後に設定していますが、現像にルールはないので気にせず進めていきます。

Lightroomではここで、FUJIFILMのお家芸「フィルムシミュレーション」を当てることができます。
フィルムシミュレーションの詳細は割愛しますが、他のメーカーのカメラの設定でいう ”ナチュラル” とか ”ビビッド” とかって表現されるものです。
(ちなみに、Lightroomで当てられるフィルムシミュレーションは、厳密にはFUJIFILMのフィルムシミュレーションと微妙に色味が違うらしいです)

今回は、僕の好きな「CLASSIC CHROME(クラシッククローム)」を当ててみます。

プロファイル「CLASSIC CHROME」適用

だいぶ、撮影時の空気感にできたと思います。(爽やか感は無いですが…(笑))
ここで、現像前の写真と、現像後の写真を比較してみましょう。

現像前
現像後

全体的な色味が変わったことで、雰囲気がガラッと変わりましたね。
僕がこだわった部分は違いが分かりにくいですが…。まぁ、現像ってそんなもんです。

完成形

最後にちまちまと微調整した写真がこちら。

一応、これで完成となります。どうやら僕は、結構アンダーめに仕上げるのが好きらしい…。

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最後に。

僕の不毛なRAW現像はいかがでしたでしょうか?

「全然写真の感じ違うし、詐欺やん」って思った人もいるかもしれませんが、実はカメラって見えたものをそのまま写せるわけではないんです。
美しい夕日は白く飛んでしまうし、ホワイトバランスが狂えば朝なのに夕方みたいになります。

今回のベース写真も、色かぶりによってかなり ”空気感” の違う写真になってしまいました。

そんな ”空気感を再現できなかった写真” を、自分のイメージに近づける唯一の方法が「RAW現像」です。

RAW現像の方法は人それぞれですし、仕上げの好みも違います。
恐ろしいほど手の込んだ現像をする人もいれば、ちょっとした調整で済ます人もいます。
僕のRAW現像は比較的シンプルな方だと思います。

とりあえず、今回の記事では僕のなんとも言えない現像を例に「RAW現像」がどんなものなのか伝わればそれで充分です(笑)

この記事を「カメラ歴2年目の自分の現像」として記録して、これからも”自分の写真” を追い求めて精進しようと思います(笑)

この写真の撮影には、以下の機材を使用しました。

ちなみに、こんな記事もあります。良かったら見ていってください。

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